やめさせないと のこと

赤いランプは今どこに。それは私の記憶の中に。


第17回公演:TOWER やめさせないと




スタバって赤いランプあったよね。何で辞めちゃったんだろう?

甘いコーヒーを飲まなくなって久しいけれど、キャラメルマキアートの味と香りは良く覚えている。 ハマりにハマって一時期はこればかり注文していた。懐かしい。今でも人気のメニューなのかな。


いくらやきもちを妬いたとしても「誰より大切な友」に対してどうしてあそこまで酷いことができるのか? 「やめさせないと」はそんな疑問もあっさり吹き飛ばされるほど、大笑いさせてくれるコント。 その上いろいろ真似して遊びたくなる。「買えた〜!」とか「ターワ!ターワ!」とか。

賢太郎さんは「真似したい」を盛り込む名人。
TOWERで言えば「名は体を表す」の「ヤンス」も一緒にやりたい代表格。あわせて滅びの呪文も唱えたい。 ただこれは、私がラーメンズ馬鹿だからなのかもしれなくて、 賢太郎さんのことも仁さんのこともまるで知らない人が見ても、やっぱり真似したくなるのかは気になるところだ。 私はそういう意味ではもう「公平な目」を持っていない可能性があるとは自覚している。


「やめさせないと」は主人公の成長もので冒険活劇。「僕とツルちゃんは同じなんだ」この異様に気になるセリフは、冒険前の彼の未熟さを象徴。 その未熟な主人公が「ある目的」のために行動を起こすところから冒険が始まる。商店街の人々やスターバックスという幾多の困難にぶつかりながらも、彼は次々にそれをクリアする。 負の奇跡体験は彼の世界をほんの少しだけど広げてくれた。

このコントでとても気になるのは、ツルちゃんと主人公の温度差だ。
ツルちゃんは主人公とは対照的な「大人」として描かれている。価値観も違いそうだ。何よりルームメイトを自分と同一視などしない。 大好きなTOWERへの熱量は主人公と同じかそれ以上かもしれないけれど、商店街でも人気者の彼は、 日本電波塔が見えるからと選んだ「箱庭」の外で、しっかりと自分の人生を生きている。

そんなツルちゃんにとって主人公はどういう存在だったのだろう。一緒にいると楽しかったのだとは思う。最初は普通に友達だったのかもしれない。 それがある時点から対等な存在ではなく「依存する者とされる者」に変わった、二人の関係はそんな感じに見えた。 カジャラジオで賢太郎さんが「リーダーは親じゃない」と話していた回があり、その言葉がとてもしっくりきたことを思い出す。


何はともあれ、新しい世界へ踏み出した主人公の冒険活劇は「第二章」へと突入した。
「赤いランプの下で待ってるから」というセリフと共に。


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2022/12/01

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